花とこころのおつきあい

開催日:平成24年2月17日(金)
テーマ:「花とこころのおつきあい」
塾 長:花スタジオNao 宮川 直子 氏
報告者:中村 安孝
去る2月17日、花ライフコーディネーター宮川塾長の講義を受けました。「『花』と『こころ』のおつきあい」がテーマ。木を含む草花が持つエネルギーの活用法かなと思っていましたが、「花はもともと存在していて人間の支配下にない」「心はハート、感性、自分自身と考えて、結論は花=人。」というお話でスタートしました。
最初に聴衆が引きつけられたのは、宮川塾長が胸にポケットチーフのかわりにマトリカリア(夏白菊)の花を添えられて話されたことです。同塾長は花とは30年来の関わりがあり、塾長は植物に触れる機会を少しでも作る事の大切さを強調。たとえば、通勤の車窓から、あるいは花屋を前にして、季節の花ウォッチングを通して花日記をつける、花を飾る、花を贈ることで、花を愛でる。花は育てる環境や育て方でも花の表情が変わるとのこと。育てる側の楽しみさえ感じられます。
植物にはもちろん季節の現象があります。早春のウメ、春のサクラ、初夏のフジ、梅雨のアジサイ、真夏のサルスベリ、初秋のススキ、晩秋のイチョウの黄葉やカエデの紅葉など、生活の指標としても欠かせません。大阪の街路樹と周辺の樹木、近郊の原生林の紹介、個々の草花の話題など、花とのおつきあいは広がります。
植物は、種子から始まるので、団粒構造の土、肥料、酸度、太陽と水などを調整しながら、園芸作業に取り組むことが求められます。
『花』は癒しの分野でも活躍しています。木や草花を希釈して作るフラワーエッセンス、芳香療法としてのアロマテラピー、同種療法としてのホメオパシーなど、植物は人間の生命線にもなります。
お話しの中で、①植物にもっと触れる、②季節現象に注目する、③園芸作業にも関わる、④フラワーヒーリングの視点も持つということに個人的な興味が惹かれました。
「緑」の見える病室の入院患者は他室より早く退院されてゆく事実も報告されているとのこと。道端に花が咲いていても気づかず通り過ぎる人もいます。『自然の中に身を置くことにより、日ごろ傷ついたり疲れたりしたこころが【軌道修正】されるのではないか。心と身体は一体であることから、もっと積極的に植物に触れ、五感を磨きましょう。そのこころで仕事に向かえば、新鮮なアイデアも出るはず』ということでした。
最後の交流会では、塾長のお持ちいただいた3種のエディブルフラワーも食することが出来ました。人間にとって、食は五感の中でも共感の共通項が高く、植物と人が同化していける部分でもあります。
塾長は、「花について」で、レジメの最初に、「人間にとって必要ですか」と問われ、「植物の恩恵に感謝」と結論されました。人にとっても、尽きることのない課題が与えられていると思います。

塾長 花スタジオNao代表 花ライフコーディネーター 宮川 直子氏
たのしく、なごやかに!