いも・たこ・なんきんのチカラ

開催日:平成24年5月28日(月)
テーマ:「いも・たこ・なんきんのチカラ」
講 師:白ハト食品工業株式会社 代表取締役社長  永尾 俊一 氏
報告者:木内 良之

「いも・たこ・なんきんのチカラ」でめざましく成長する大阪のユニークな企業、白ハト食品工業株式会社の永尾社長の講演に参加しました。
同社はさつまいもを使った洋菓子の製造・販売やたこの創作料理を、今や国内だけでなくアメリカ・中国・ドイツなどで展開しグローバルに躍進を遂げています。
創業以来、“お客様のために”をキーワードに、ただ単に素材にこだわった良い商品を作って売るだけでなく、“思い・笑顔や元気・活気・思いやり”といった、”芝居・浄瑠璃の魅せる”というエッセンスを加え、最終的にお客様と感動を共有します。
「お客様に夢を与え、お客様を元気にする。そしてお客様のお役に立ちたい・・・」
それが、同社の目指し続けるモノ=経営理念です。
永尾社長がこだわるのは、この経営理念の体現です。
「モノからコト売り」。お客様のために、良いモノづくりに徹するのはもちろん、その「モノ」を使ってどのような「コト」ができるか。お客様とのキズナ・縁・物語を大切に実践されています。
白ハト食品工業は、1947年に白ハト商店を創業、オリジナルのアイスクリームを製造販売して以来、お客様のため健康のためにという発想で開発に取り組んできました。1959年、現在の白ハト食品工業株式会社を設立し、更なる事業の拡大を図りますが、アイスクリームという商品のため冬季の売り上げ増進が見込めず苦労が続きます。
1970年代になると、スイートポテト、白ハト印明石焼、中華ポテト、白ハト印たこ焼、ハイアイスキャンディーと矢継ぎ早に新商品開発販売と百貨店への出店を加速させ、今日の土台を築き、1980年代以降の大躍進へとつながっていきます。
永尾社長は、大学4回生在学中1985年 に開店したタコヤキハウスKUKURU道頓堀店開店をかわきりに、1987年にはさつまいも洋菓子専門店「おいもさんのお店らぽっぽ」、その後「四谷十三里屋」「ちょぼ焼き本舗」「CHAIMON」「いも屋くろ門」と、斬新なネーミングでブランドを構築しました。
1990年の花の万博等出店を機に全国展開の足がかりを得て、現在、全国の有名百貨店、ターミナル駅ビル、アミューズメント施設などに現在10ブランド112店舗を展開中です。
また2000年には「くくる」「らぽっぽ」をシンガポール大丸店に出店。
さらに2003年、 ハワイをかわきりに、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンノゼなど全米ショッピングセンター等のイベントで、たこ焼きやおいもスイーツの実演販売を実施し大好評でした。2010年上海万博にも大きな成功をおさめ、上海でも5店舗を出店するなどグローバルな展開をみせています。
さらに、さつまいもの原材料の栽培から加工製造販売まで一貫して行い、自給率日本一と最高の品質を目指し、「育みの里しろはと」を設立しました。
永尾社長は、わかりやすい会社経営を心がけ、わかりやすいことばで
・空振り三振OK.見逃し三振ダメ。
・どんどん群れる、超一体化しよう。そのために3Hで話そう。「本気、本音、本質」
・自分の人生をデザインしよう。子どもの時に持っていた夢は、大人になったら、何になりたいと思っていたのか。
そして常々、夢を持ってワクワクやろうと社員に呼びかけています。
それがお客様の幸せにつながり、社員の大きな幸せにつながっていく、と考えるからです。
永尾社長の歯切れのいい快活な熱い語り口に、こちらの心まで若く、熱くなりました。