「儲けたければ極めよ、色の道!?」

第3回講演会 報告

開催日 平成27年3月11日(水)18:30~20:00
場所  マイドームおおさか 8階 第3会議室
テーマ 儲けたければ極めよ、色の道!?
講師  Team Medium Grace 代表 山本 幸子 氏
報告者 高濱 光暢

 『色』は最初に目に飛び込んできて、そのもののイメージを伝えるものである。
商品パッケージの『色彩』、店舗の『カラーイメージ』、着ている服の『色の組み合わせ』等。人のコミュニケーションにおいては、言葉よりも先にまず目に飛び込んでくる視覚情報により強く印象を受ける。
 今回、ご講演いただいた山本氏は、『色』の特性を知り、ビジネスの武器にすれば、「売り上げを上げることもできる」と言われる。
 私たちが普段、買い物に行って、そのお店が暗い感じだと「この店で買いたい」と思うだろうか?またビジネスで商談するとき、相手が暗い感じの人だと「この人と仕事をしたい」と思うだろうか?やはり明るい感じのお店、明るい感じの人に好印象を抱くのではないだろうか?その印象を決めるのに、『色』が果たす役割が重要である。

     『色』―印象が強い、記憶に残る、人を引き付ける
 よって「商売をするにあたっても、第1印象を良くするために、色について考える必要がある」。
 以前は、商品・製品は、品質や性能が良ければ、色彩やカラーイメージなど『色』のことは顧みられなかった。しかし現在のような経営環境の競争激化、消費者の嗜好の多様化が進んだ時代にあっては、それでは通用せず、企業戦略の中に色彩戦略が盛り込まれ、マーケティングの手法としても重要な役割を持っている。
 近年、『色』で成功した企業として、ユニクロ(多彩な色を揃え個人の多様性に応えた衣服)、ソフトバンク(カラフルでファッション性を追求した携帯)、ダイハツ(女性を意識したカラフルな軽自動車)などがあげらる。
 またスーパーやコンビニなどでは商品がはっきりと見えるように明るい照明や壁色にしているし、食べ物屋さんでは明るい色調、暖色系の色彩により作りたて感や温かみを演出している。さらに化粧品店などでは、商品配置において色相(色の3要素)や配色を考えて売場構成を見直したり、生鮮食品売場では鮮度を良く見せるため(赤みを良く見せるため緑のバランを敷くなど)、色彩を考慮したパッケージを行うなど、『色』の効果を様々に取り入れている。
 現在、商品販売の現場やマーケティングを行う上で、『色』が“意図”して利用されていると言える。
 ではこうした『色』についての感覚はデザイナーや芸術家のような感性によるものなのだろうか?感性ではなく、『色』についての感覚は鍛えて磨くことができる。
 色の3要素(色相、明度、彩度)や色彩の特性を学び、PCCSトーン(明度と彩度の複合概念)を知ることにより、磨くことができる。講演会でも<視覚の効果><イメージ&色彩レッスン>など実際に行い、学ばせていただきました。また普段の生活の中でも『色』への意識を高めることで磨いていける。

 営業では「商品を売る前にまずは自分を売れ!」とよく言われるが、自分を売り込むためにも『色』の効果は重要である。
 商談、プレゼン、販売といった場面でどういった服装でのぞむか(女性では化粧の仕方なども含めて)も好印象を与える上でもっと気を使うべきである。服装について各部分(例えばネクタイ)を見れば、流行色のものやブランド品を身につけているのに全体としてみれば、バランスが悪い人が多く見受けられる。特に男性はもっと外見に気を使うべきだと、手厳しく指摘された。
 スーツなどを買うときは、是非、鏡で全身を合わせてから選んでみてほしい、そして自分に合った『色』を見つけて、ご自身の印象を良くしてほしいと。私自身、次にスーツなどを購入するときは、是非、『色』のことを考えて選んでみようと思った。
商品パッケージの色彩を考慮することで視認性(手にとってもらう)を高める、店舗のカラーイメージを良くすることで入ってもらいやすくする、服装の色のバランスを整えることで清潔感や信頼感を演出する、など。『色』の効果を利用して売上アップにつなげよう。

 最後に山本氏は、『色』を意識し、会社を良くする、自分を良くする「意色革命」を唱えられました。
「あなたは、ちゃんと色の恩恵を受けていますか?お店や商品、お客様、周りの人全て、そして、もちろんあなた自身も・・・さあ、明るく幸せ色で輝かせましょう!」