大起水産株式会社

見学先:大起水産株式会社
報告者:井上 元久

 今回は、『鮮度がごちそう』の理念を掲げる「大起水産株式会社」への訪問・見学です。
「街のみなと 堺店」は本社と同じ場所、大阪府堺市北区中村町607-1 にあります。
平成29年6月13日(火)見学会当日、地下鉄御堂筋線新金岡駅に集合し、「街のみなと 堺店」迄、タクシーに分乗して向かいました。

 「街のみなと 堺店」は、堺中央綜合卸売市場の中に位置し、2016年12月31日には1日の売上高が税抜きで1億円を突破するなど、質・量共に国内トップクラスの「郊外型鮮魚専門店」だそうです。
専用駐車場の収容台数は500台ですが、週末や年末にはその駐車場がたちまち満車となり、列が出来る程、盛況との事。

 到着後、大起水産本部の吉田様の出迎えを受け、堺店の概要の説明を伺った後、店内を各々自由に視察・見学してまわりました。


 大起水産グループの最大の特徴は、鮮度へのこだわりです。海の幸を新鮮なままその日の内に届ける流通システムを構築し、「鮮魚販売店+回転寿司」というスタイルで、競合店との差別化を図っている点にあります。

 店内を見回しますと、未処理の大型魚をはじめ、切り身、寿司、刺身、生タラバガニ、生ズワイガニなどの様々な魚介類が所狭しと並べられていました。
その中で、今迄見たことがない海草(?)のようなモノがあり、何だろう?と怪訝に思い乍ら通り過ぎかけた所、食べ方を尋ねてる買物客がいました。 「カメ(亀)の手/一盛り300円」でした。(茹でて食べるのだそうです。)


 本日のおすすめ品として、刺身用の天然ハマチが皮引・半身、680円。通常、スーパーでは1,000円以上の値がついている思われる品です。
その傍らに、「本日のお買得品!」、「メチャ旨!」として、刺身用の天然カツオが480円、更に「本日の奉仕品!」、「今日はこれ!」として、天然ぶりが1,180円。いずれもびっくり価格のオンパレードです。
 カニのコーナーでは、生ズワイガニ(5R)は、3㎏ 16,800円、生タラバガニ(GR)23,000円でした。最近は中国、アジア圏でのカニの消費が増えている為、入荷が減っているとの事。今後、無策が続けば、ある日突然、カニが食卓から消える日が来るのも遠い将来ではないと、危機感を強くした次第です

 店舗の見学は大変興味深く、瞬く間に時が過ぎて昼食の時間になってしまいました。
昼食は、「天下の台所大起水産 海鮮レストラン堺店」別室にて、特別メニューを戴きました。茶碗蒸し、天ぷら、上にぎり寿司(8貫)、マグロの刺身(赤身・中トロ・大トロ各三切れ)等で、満腹!

 昼食後、大起水産グループの佐伯会長より、大起水産(株)の現在迄の事業展開にまつわるお話を伺いました。
「海から食卓までのトータルな鮮魚流通システム」を確立された「魚」との関わりは、会長の学問への強い想いが発端でした。夜学の通学を可能とする就職先として、「魚屋」に辿り着き、 次に、阪急百貨店とパートナー契約を締結された事が、事業の飛躍に繋がったとの事でした。


 更に、「某商社と共にマグロを取り扱う事業に着手した事が、マグロとの出会いになった」等、事業発展の経緯等もお話し戴きました。
 また、「生・本マグロの解体ショーは、国内はもとより海外でも行っている」、「海外からの観光客には、『魚の販売、回転寿司、海鮮レストラン』のセットでおもてなしをする」など、営業戦略の一端もお話いただきました。


更に、
「夢を持っている人ほど、しっかり話を受けとめている」と、相手の話を傾聴する重要性を強調されていました。「チャンスをつかむ、運が向いてくる、時代を見て経営を行う」など、体験から会得された「事業の心得」を熱く語って戴きました。
 まさに、事業家として熱意、創意、誠意の「3意」を持って事業を拡大されてきた様が伺えます。
最後に、今後の更なる発展への「夢」を拝聴し、大満足、大満腹な視察・見学会を終えました。

「街のみなと 堺店」に、家族でお出かけになるのも、楽しいのではないでしょうか。