森永乳業株式会社

開催日:平成29年10月12日(木)
見学先:森永乳業株式会社
報告者:吉田 烈士

 今回は森永乳業株式会社を視察いたしました。メンバーはJR灘駅に集合し小雨の降る中、タクシーで10数分移動し当施設に到着。入口付近の緑豊かな牧場でまず出迎えていただいたのは・・・動かないウシさん数匹の置物でした。特に子どもたちの社会見学にはとても喜ばれそう。危険を察してか係の方より当協会メンバーに「決してウシさんの上に乗らないように」と注意された後、写真撮影し入館いたしました。

 はじめに施設概要や避難経路、注意事項など説明を受けた後、いよいよ見学の始まりです。まず、森永の製品紹介をされましたが私にとっては遠い親戚以上に身近な名前の商品がズラリ。もちろんおなじみのコーヒー飲料やヨーグルト、チーズ、流動食などの商品も日本代表級がズラリと並んでいます。
衛生管理においては、エアーシャワーに入りましたが風圧がすごかった。バイヤーとして、数回お弁当や佃煮などの工場視察に行ったことはありますが、こんな強い風圧は初めてでした。異物混入など食の安全・安心に細心の注意を払われているのだな、と感心いたしました。また施設全体を通して、とにかく空きスペースが広い。面積の割には置かれているものも、働いている人も少なく感じました。後から参加者とともに話しあっていた際、昔は製造業ももっと人がいたという話題が出ていました。労働衛生もしっかりされていると同時に、機械化による生産性向上が進んでいるのでしょう。単品大量販売による標準化と平準化は製造業の生産性を飛躍的に高める、まさに小売業との差が顕著に出ていたシーンでありました。見学の際は参加者からの質問も積極的に行われ、難しいものにはナビゲーターの方も困られていた様子でした。さすが大阪販売士協会、クセ者揃いです。
さて一連の見学も終わり最後にチーズ作り体験を行いました。80℃に熱した牛乳に酢を加え、軽く3回かき混ぜます。少しすれば分離が始まります。茶こしにろ紙をつけ固体と液体に分けます。液体になったものはホエー、個体になったものがチーズです。ホエーはカレーなど料理にも使用できます。チーズはジャムと一緒にクラッカーにのせおいしくいただきました。


 創業100年を迎えた森永乳業。お客様に安全・安心で高品質な商品を届けるための様々な工夫が見学にて理解できました。製品を作るだけでなくバイオマスへの取り組みなど環境にも留意されておられます。
 さて、2015年国連サミットでは193カ国が加盟しているSDGs(Sustainable Development Goals)プロジェクトが採択され、大手企業は数項目を経営にマッチングさせるなど世界的な広まりを表しはじめております。特に人手不足が加速する近年、人・モノ・カネ、有限資源をいかに使い持続可能な発展計画につなげていくか、100年企業を存続されてきた森永乳業様に学ぶことが数多くございました。
 最後になりましたが、今回視察の場を提供してくださいました森永乳業株式会社様のさらなるご発展をお祈りしお礼とさせていただきます。