販売士塾農業支援活動のキッカケと驚き
日 時: 平成30年8月1日(水)
会 場: マイドームおおさか 8階 第5会議室
テーマ: 「農業支援活動のキッカケと驚き」
塾 長: 古池事務所 税理士 古池 和弘 氏
報告者: 井上元久
私事ですが、30年程前、農業機械の主要部品を製作している企業の、「中長期経営計画作成」の為、農業の現在から将来に亘る動向調査に携わった経験が有ります。それ以降、農業への関心が高まり、今回参加しました。
当日は、古池塾長から下記の項目についてのお話を伺いました。
1.農業との出会い
2.お付き合いのある農家
3.大阪府の農業取り組み
4.驚いた農業の実態
5.農業支援の内容
古池塾長と大阪の農業との出会いについては、中小企業診断士のご友人の紹介からはじまり、今では14~15軒の農家の経営支援を行っているとのことです。
農家は、羽曳野市、岸和田市、茨木市、柏原市、富田林市、貝塚市、和泉市、河内長野市等、大阪府内の広範囲に点在し、ミニトマト、ブドウ、ナス、トマト、キュウリ、ブロッコリー、パプリカ、ベビーリーフ、桃、梨、野菜など、種類は多岐に亘っています。
付加価値を生む生産物は、「野菜」であり、「果物」であり、農家が工夫を重ね、それぞれが切磋琢磨して独自性を高めあい成長しているとの事です。大阪という大消費地に近い事を強みに、その独自性を評価する専門店の料理長の方々に、生産物を直接納品する仕組みも構築でき始めているようです。
古池塾長が把握している現在の農業の実態は、以下の通りです。
①農地が空いているのに、農業をしたい人の手に入らない。
②農家の人は数字に弱い。
③(コンサルタント経費)対0円(公的支援)との比較
④ご両親が壁になる。
⑤格付けコンサルが役に立たない。
⑥売上金額が判らない(把握していない)
そこで、古池塾長が税理士としての立場から実施している農業支援は以下通りです。
1)数字(経営に必要な)の意味を知ってもらう。
2)どうすれば資金繰りが良くなるのか
3)会計で会社を強くする。
尚、大阪府の農業支援は、「大阪の農業を成長産業へ!」を合い言葉に多様な支援を行っています。大阪府(行政)、JA(農業団体)、企業等が連携して、法人化等、農業者の経営強化の支援を行う、「農の成長産業化推進事業」を推進しています。
今、若い農家が着実に育って、特色のある独自性の高い「野菜」や「果物」を生産している事を知りました。しかし、更なる発展の為には、農業従事者が経営に関する知識を持つ事が必要であり、事業をする為の基盤づくりがまだまだ十分ではない実態がある事も事実です。
従って、未来の日本の食の為にも、農業での経営に関するコンサル事業の重要性を改めて強く認識した次第です。