西宮ガーデンズ

開催日:令和元年8月22日(木)
場 所:阪急西宮ガーデンズ
報告者:京 里美

 令和となって初めての「なんでも見てやろう会」は、西日本最大のショッピングセンター「阪急西宮ガーデンズ」です。お天気には恵まれ、暑さもピークを越えた8月22日(木)の13:30、阪急西宮北口駅東改札口に、東海販売士協会の5名の皆様を含め総勢26名が集合しました。
 望月団長を先頭に、最初の目的であるSCについての勉強会のため、「イズミヤ西宮ガーデンズ店」へ移動。店内のバックヤードを1Fから3Fへ。
 14時、セミナールームに入ると、店長の浅田智史氏より、まず、SC全体の概要についてご説明いただきました。

 「阪急西宮ガーデンズ」は2008年11月26日にグランドオープン。阪急百貨店、イズミヤ、TOHOシネマズを核として、東西南北4つのショッピングモールに256店舗の専門店を有する、敷地面積70,000㎡の当時は国内でも3番目の広さを持つショッピングセンターです。昨年11月で丸10周年を迎えました。
 もちろん広さだけではなく売上規模もSCの売上高としては西日本でトップ。全店舗の売上を含めると全国3位の規模になるとうかがいました。また、売上も来館者数もオープン以来10年間一度も前年を下回った事がなく、2017年度は売上も800億円、年間来館者数も2,000万人を超え、集客についてはまったく心配はしていないということでした。集客に頭を悩ませている小売業やサービス業者にとっては何と羨ましい限りのお話しです。

 その集客と売上を支えているのは、「好立地」だと浅田店長は言います。もともとは阪急西宮球場の跡地で、スタジアム敷地を含めた西宮北口駅周辺再開発を機に周辺には集合住宅などが建設され、ファミリー層が増加。それに伴い塾なども増え、目指す「文教住宅都市」が出来上がったと言います。そして今は、徒歩や自転車で気軽に足を運べるショッピングセンターになりました。実際、徒歩・自転車での来館者が3分の1を占め、もちろん週末などの遠方からの顧客にも十分対応する駐車場を本館だけで約3,000台が確保され、自動車、電車、徒歩・自転車がほぼ同じ割合というバランスのよさが平日、週末も集客を維持する大きな要因となっていると言います。さらに、芦屋市をはじめ、宝塚市、西宮市北部などの高所得層を商圏内にもち、日本初上陸店などの話題の店も多く、全体として高価格設定の阪急百貨店や専門店も十分売上を確保できているようです。


 今後、SC全体としての売上高は1,000億円も視野に入れているとか。しかし、近隣住民の日用品を支えるイズミヤさんとしては、好環境のなかにも課題がないわけではないと浅田店長は言います。百貨店や専門店には様々なジャンルの店があり、イズミヤさんと競合する店も当然あるわけです。SC全体のコンセプトのなかで、イズミヤさんとしてのポジショニングをどうしていくか?消費者の方が、このSCですべてご満足いただけるために、常に調査・研究されていました。現状に満足せず、常に消費者の一歩先を見た店づくりが消費者を飽きさせない、常勝店舗となる所以なのだとつくづく思いました。販売士である私たちにとって、大変貴重なお話しを聞かせて頂いた浅田店長に感謝の気持ちを込めて盛大な拍手おくりました。
 その後、屋上で小儀理事長の挨拶を頂き、記念の集合写真を撮影後、SC内を各自視察見学。さらに17時からは2つ目の目的である懇親の場へ。東海販売士協会の皆さんも加わり、自己紹介、名刺交換などあっという間に時間が過ぎ、「今後もそれぞれの活動を通じて情報交換し、販売士協会を盛り上げていこうと」お互いにエールを送り、盛会の中お開きとなりました。