2022年度 新年講演会報告
開催日:2023年1月23日(月)
テーマ:「老舗手ぬぐい問屋のV字回復術・ネットショップ経営23年のリアル」
講 師:神野織物株式会社 代表取締役 神野 哲郎 氏
報告者:近藤 嘉夫
令和5年1月23日(月曜日)の午後6時半から8時過ぎまで、大阪新阪急ホテル星・月の間にて大阪販売士協会の新年講演会が開催されました。
まずは、小儀理事長の新年挨拶から始まりました。2019年から始まったコロナ禍の日本国内での拡がり、活動自粛、休眠状態で3年、やっと集まっていただける機会が得られました。そして改めて、役員さん、委員長さんをお一人ずつご紹介いただきました。大阪販売士協会の現状についての資料を元に、会員数問題に触れ、若い方々と女性を増やす努力が必要と力説。ネットで受験できるようになったので、受験を勧めて資格を取られたら、入会をお勧めいただきたいとの理事長からのお願いがございました。
続いて、講演会に入りました。講師は神野織物株式会社の神野哲郎社長です。テーマは『老舗手ぬぐい問屋のV字回復術・ネットショップ経営23年のリアル』です。横山教育事業委員長とのトークセッションの形で進めます。明治32年創業の老舗会社。旧満州で礎を築きましたが、先代・先々代が時を同じく病になり、平成17年に神野氏が社長に就任されました。それまでの風呂敷にサンプルを持って、JRで行ける範囲の問屋回り、夕方5時閉店では業績先細り、V字回復に挑みました。レンタカーでの地方回りやギフトショー・インセンティブショーなどのイベントに投資、ホームページで「へんなもん屋」のネット販売などにもチャレンジしました。
最終的に、費用対効果からネット販売のやり方をタオルに転用したのがV字回復につながりました。
カスタムグッズの販売、ピンポイントで客を掴む。売れたものを仕入れ、売れたものを作って売る。在庫を持たない。先にお金をもらうのでキャッシュフローがいい。
ホームページは口コミが大事です。やさしい社員に恵まれクレームがないのが幸いしました。PPCペイパークリックも活用し、1日に300人~500人にホームページにきてもらい、データを解析したら、4回で1回決まるのが分析できて、問い合わせ1件にいくらかけるのかが解ってきました。また、お客様に信用してもらうために、YouTubeに社長自ら顔出しで販促映像を流しています。越境ECへも挑戦しました。ジョピファイというソフトは年間20万円位ですが、使いやすくうまくいきました。具体事例として、剣道用手ぬぐいは、フランスの剣道連盟会長の推薦があり、昨年500万円位の売り上げになりました。ネットで注文が入ってきます。英語はグーグルの翻訳ソフトで対応しています。また、LINEを活用しています。友達みたいな会話で始まりますが、LINEは物を売るポテンシャルを持っていると考えています。ピンポイントで狙って、その人だけにしか必要ないものを尖がって売っていきたい。
講演会の後、お楽しみの抽選会があり、10名の方に3千円~1万円相当のすてきな商品が当たりました。最後に全員で記念撮影をしてから、横山教育事業委員長に今後のスケジュールを案内していただいてお開きになりました。